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泉州野菜×泉州タオル みんなの知恵を使い切る③

2022.2.16

泉州野菜×泉州タオル みんなの知恵を使い切る③

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袋谷タオル5代目 袋谷謙治さん

美しいジャカード織が評判の創業95年の老舗タオルメーカーの5代目。先代たちが手掛けてきた本業のタオル製造を継承しつつ、地元の人々と一緒に、新しいタオルづくりにチャレンジしている。

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Fu(ふー)

日々の暮らしを楽しむとっておきを紹介する「フーズノート」の店主。アップサイクルの奥深い世界に惹かれ、長年にわたりアップサイクルを探求し続けている。

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もちこ

フェリシモの新人社員、現在アップサイクルの勉強中。奇遇なことに、Fuともちこは、同じ大学の先輩&後輩。

最後は袋谷タオルのタオル工場へ。何台もの大きな織機がガシャンガシャンと音を立てて一生懸命にタオルを織っている様は壮観。しばし工場見学をしたあと、ショールームでお話を聞きました。

地元の人が自慢できるものを作りたい。

もちこ もちこ

(工場内にて)すごい音ですね~。タオルが織られていくのを見るのは初めてなんですが、圧巻ですね。

袋谷さん 袋谷さん

そうですか。ほら、これが「雫シリーズ」の水なすタオルを織っているところですよ。

もちこ もちこ

わ~、ほんとだ!

あらかじめセットされた縦糸に横糸が通るたび、繊細な模様のタオル生地が織り出されます。まるでマジックのよう! いくら見ていても飽きません。

織りあがったばかりの水なす染め用のタオル地。まだつながった状態で巻かれていきます。この後、晒したり、染色、裁断、縫製などたくさんの後工程を経て、やっと製品になります。

Fu Fu

この織り模様、水なすをイメージしているんですよね?

袋谷さん 袋谷さん

はい、そうです。ほかのタオルもすべて、染めの原材料になっている野菜をモチーフにした織り柄になっています。

袋谷さん、長い歴史を刻んできた織機とともに。 袋谷さん、長い歴史を刻んできた織機とともに。
職人さんたちは、黙々と作業をされていました。 職人さんたちは、黙々と作業をされていました。

そのあと一行は、タオル工場からショールームへと移動。

ショールームには、もちろん「雫シリーズ」のタオルが飾ってありました。 ショールームには、もちろん「雫シリーズ」のタオルが飾ってありました。
Fu Fu

あらためてになりますが、「雫シリーズ」の誕生のきっかけは何だったのでしょうか。

袋谷さん 袋谷さん

泉州は日本のタオルの発祥の地であり、タオル産地としての歴史も長い。だからこそ、そのタオルを使って、地元の人が自慢できる“何か”を作りたいというのは、ずっと前から考えていました。で、射手矢さんをはじめ、さまざまな野菜の生産者の方々と付き合う中で、ハッと気づいたんです。タオルも農産物のひとつじゃないか!と。ご存じのように、タオルの原材料は「綿花」です。それなら地元の農産物とタオルを組み合わせてみてはどうだろうと。

Fu Fu

なるほど、それで地元の野菜を使おうということになったんですね。

袋谷さん 袋谷さん

はい。泉州野菜のことを、食べ物としてでなく、毎日使うタオルというアイテムを通して、いろんな人に知ってほしいと思ったんです。おいしいモノはもちろんですが、使っていいモノ、もらってうれしいモノって、人に伝えたくなるじゃないですか。

もちこ もちこ

でも、野菜でタオルを染めるのってむずかしそうです・・・・・・。

袋谷さん 袋谷さん

そうですね、最初はもちろん思うような色が出せませんでした。でも何度か試作しているうちに、色の出方には“旬”が関係するということがわかってきたんです。つまり旬の野菜がいい色を生み出すということ。それに一生懸命作られた野菜からは不思議といい色が出るような気がします。
「地場産業を何とかしたい」という思いを持っている人たちや地域が、日本中にあると思います。この「雫シリーズ」をヒントに、「何かおもしろいことをやってみよう!」と思ってくれる人がいたらうれしいですし、そういう人たちともまたつながって、新しいことにチャレンジしていきたいと思います。

Fu Fu

最後に、袋谷さんの夢を教えてください。

袋谷さん 袋谷さん

そうですね。実は工場の目の前が小学校なんです。そういうこともあって、3年生のこどもたちが、毎年社会見学として工場見学に来てくれます。そのこどもたちに「タオルって何でできているか知ってる?」と聞くと、「ポリエステル!」とか「ひつじ!」という、びっくりするような答えが返ってきて衝撃を受けたことがありました。

泉州タオルの地元なのに、それはちょっとショックですね・・・・・・。

袋谷さん 袋谷さん

そうでしょう?(笑)かつてこの辺りは綿の栽培が盛んで、そこから綿織物が始まったという経緯があります。でもそれを知る人たちはどんどん減り、伝えることもむずかしくなっているのが実情です。そこで考えたんです。地場産業であるタオル生産のことをもっとこどもたちに知ってもらおうと。手始めに、市内の畑に60本の綿花を植えるプロジェクトを立ち上げました。こどもたちと一緒に綿を育てて、いつかそこで収穫した綿花でタオルを作りたいなと思っています。

工場の敷地内には数本の綿が植えられ、ちょうど綿花が開いていました。ふっくらふわふわ。これがタオルに生まれ変わると思うと、より一層いとおしくなります。

Fu Fu

それは楽しみですね! 袋谷さんのチャレンジに、これからも目が離せません。「雫シリーズ」のタオルには、地域・農業・産業・人と人とのつながりなど、今「みんなが大切にしたいこと」が全部つまっていると感じます。そしてそれが“タオル”という「モノ」になっているからこそ、誰もが手にして、知る・使う・贈る(伝える)こともできるんですね。

これからも応援させてもらいます。袋谷さん、今日は本当にありがとうございました!

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みんなの感想みんなの感想

  • 1. ミヤミヤさん 2022年06月24日 00:53

    柄のデザインやカラーが、とても上品で、素敵ですね👌👏

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