-部員のつぶやき-
“生きたくなるセット”を
見つけたい

小原晩さんのエッセイが好きです。
全部がどうでもよくなるときが、わたしはよくあるから。
みんなはどうなんだろう?
少なくとも小原さんはそんな、
体調が悪いわけでもなく、
誰かに怒っているわけでもなく
何かこれといった理由があるわけでもないのに
心がカラカラしちゃって、もういいですわ…みたいな
やる気がシュルシュル縮んでいる瞬間を
うんうんうなずいてくれる気がして好き。
(会ったことはないので、勝手に文章から自分にいいように感じ取っています)
中でも「生きたくなるセット」に胸がギュンとなりました。
内容はこんな感じ↓
大阪のある喫茶店で、健やかな労働を目の当たりにし、
腹を満たし、心もとろけさせるような時間を味わう。
太陽の塔をじっとみつめて、心に無が満ちていく。
(もっと描写が細かく、素敵なのでみんな本で読んでほしい)
わたしの週末は、ほぼ昼前にトイレに行きたくなって仕方なく体を起こすのですが、
歯も磨きたくないし、顔も洗いたくない。
いつまでこの硬い床で大の字になっているだけの時間を過ごすおつもり!?と
自分でも思っているんだけど、どうにもこうにもやる気がシュルシュル…。
ああ、こんな日にお守りみたいな「生きたくなるセット」があればね。
きっと、わたしにはわたしの
誰かには誰かの「生きたくなるセット」があるんですよね。
全然知らない人に「あなたの生きたくなるセットは?」と聞きまくって
みんなの「生きたくなるセット図鑑?MAP?雑誌?」を作ってみたいです。
わたしの「生きたくなるセット」は何なんだろう。
果たしてカフェなのか、古本屋なのか、美術館なのか。
ひとまず小原さんの「生きたくなるセット」を味わいに行って
ヒントを得ようと思うのでした。
text&photo:あんぱん(フェリシモことば部)
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