経編み組織で作った綿のチュール生地を使い、夏でも涼しく羽織れるカーディガンを作りました。経編みは、織物のような張り感やコシがありつつ、横編みのような伸縮性を持っていて、形崩れしにくい特徴があります。今回は、生地の編み立てをお願いした福井経編興業株式会社におじゃまして、製造工程の取材をさせていただきました。福井経編さんは、昭和19年に創業された経編み生地製造の老舗メーカーで、その技術はアパレルだけに留まらず、医療などでも注目・採用されるほど。そんな日本が誇る技術を使って、綿素材のチュール生地を作ってもらいました。経編み素材はその丈夫で伸びやか・形崩れしにくい特性を生かし、車のシート類やスポーツシューズのアッパー、水着などによく用いられ、化学繊維を使うことが多いのですが、今回は天然繊維である綿100%の糸でオーダー。化繊と違い、天然繊維は編む工程でどうしても毛羽が出て、糸穴が詰まってしまったり糸切れしてしまう問題が起きやすいそう。なので、少しでも表面がなめらかなコンパクト糸を使い、さらに編むスピードを落としての生産になります。そのため天然繊維はどうしても効率が悪い。また、天然繊維は採れた産地や年度で品質が違ってくるので、その都度テンションやスピードの調整が必要になります。ですが、時間をかけてていねいに編み上げられたチュール生地は、ほどよい張りとドライな風合いを持った、唯一無二の生地に。そして、そんな生地を使ったカーディガンは、チュールならではの透け感と通気性があり、夏にぴったりな上質感のある仕上がりとなっております。Tシャツやワンピースの上からそっと羽織るタイプのデザインなので、店内などちょっと肌寒く感じたときに重宝しますよ。