日本の生地ブランド『シャトルノーツ』の生地の中でも、特にお気に入りな綿ウールの縮絨生地。今までコートやスカートなど、いろいろと使ってきましたが、この冬はトレーナーみたいなトップスデザインで仕立ててみました。この生地は経糸に綿、横糸にはウールの糸を配し、ガーゼ生地のように甘く織り上げた生地を熱湯で洗いながら縮ませることで、フェルトのような独特な風合いと軽さを出しています。私だけでなくアメリカやヨーロッパでも評価されている生地ですが、実はこの生地、元は失敗作だったそうです。綿ウールの生地をソーピング(未固着染料や汚れを洗い落とす工程)する際、時間を間違えて設定した結果、生地が半分くらいに縮んでしまいました。ただ、その風合いがとても素敵だったので、そこから生地の打ち込みや圧縮時間の調整を繰り返し、製品化にこぎつけたそう。そんな誕生秘話からもう16年が経とうとしていますが、今でも色褪せない魅力を持っています。この大好きな生地を縫ってくださるのは、愛媛県今治市に工場を構える『越智宗株式会社』。越智宗さんは昭和26年創業の老舗縫製メーカーで、裁断からアイロンまで、一貫してていねいに仕上げてくれます。これからも日本の匠たちが作り出す名品を見つけ出し、紹介していきますね。