春を食べる〜山菜が好きになった理由

あの人の素敵暮らしを拝見 2020.03.04

こんにちは、料理創作ユニットGomaの中村亮子です。

日本には春夏秋冬の四季があり、
その旬の味を食べるのは一年を通した楽しみですね。
その季節それぞれに「これは」というものは多々あると思いますが、
その中でも私が特に訪れがうれしいな、と思うのは春の山菜!

あの独特の苦味、カタチ、
そしてかわいらしい名前(山の植物の名前ってどれも心に響きます)。

最初の写真は山で採れたての山菜たち。
いちばん右のカタクリのお花部分も食べられるそうです!
 

旬の楽しみ

何より、農業技術が進んで一年中店頭に並ぶ野菜が多いなか、
山菜だけは
「いやいや、そんなカンタンには手に入れてもらっては困りますよ」
といわんばかり、
店先に顔を出してくれるのはある時期だけなのです。
 

※その希少価値が高めな所にもどうにもキュンとしちゃいます。
 

「山菜愛」のきっかけ

さて、今月は山菜愛について語りたいと思っているのですが、
まずはそのきっかけについて……。

もともとハーブや苦味のある野菜が好きなこともあって、
山菜の味わいも好みではありました。
が、お家で食べるかというと、
せいぜい「ふきの煮びたし」や「ふきのとうの天ぷら」ぐらい。
日常的に取り入れるということは少なかった。

その意識が変わったのは
山形県に仕事で頻繁に通うようになったころから。
 

東北地方の保存食には
当然のごとく山菜が多く使われていたし、
そして市場に行くと、
見たことのない山のものがたくさんあって興味が倍増!
 

さらに、とある農家民宿に泊まった時、
宿のご主人に早朝に山菜採りに連れていってもらったのですが、
そこからますます山菜愛は深まってしまいました……。
 

早朝から始まる豊かな時間

まだ薄暗い早朝に山に入り、
山菜採りの名人に指南してもらいながら
コシアブラ、イタドリ、フキノトウ、カタクリ、フキノトウ
などを見つけました。

不思議なことに最初は全然どれが山菜なのかわからなかったのに、
その内ピカッと光ってみえてくるようになるのです。
まるで山の神様が教えてくれているみたい。
気がつくと仲間たちと競って「山菜みっけ」をしていました……。
 

5月だけれど、東北の里山にはまだ残雪が残っていました。
その小さな雪の塊の隣で、凛と咲いている水芭蕉の姿も美しかった。

山菜採りがメインとは言え、
ほかにも楽しい光景を見ることができ、
何だかとても得をした気分です。
早朝の山の空気は何よりもおいしくて、
寝ぼけていた頭もいつのまにかスッキリしていく感覚。
とても豊かな時間でした。
 

いざ、実食!

お日さまがだんだんと登り、収穫物を携えて宿へ戻ります。
採ってきた山菜を縁側にざーっと並べた姿が
何だか愛おしいのは自分たちで採ってきたから?

その後の朝食で
女将さんが採れたての山菜をお料理してくださり、それもまたおいしかった!
 

山菜のうま味をダイレクトに味わうなら、
やはり天ぷらや
さっとゆでて酢味噌で食べるシンプルな食べ方。
食べてみると一つ一つの味が全然違う。
苦味、渋み、香り…..、
山菜の滋味深さはすべて山の土の味なのかもしれません。

さて、次回は山菜を実際にふだんの生活で食べてみるお話をします。
お楽しみに!
 

Profile

Goma中村亮子さん

Goma中村亮子さん

料理創作ユニットGoma / 岳泉会
食をテーマに活動する料理創作ユニットGomaを従姉妹のアラキミカと一緒に主宰。雑誌、書籍、webや広告など媒体での食や雑貨の作品発表、もの作りワークショップ開催など多彩なフィールドで活動中。また山と温泉を愛する岳泉会メンバーとしてのんびり登山を楽しむ。Gomaの著書に『Gomaのゆかいなこども雑貨』(文化出版局)、レシピつき絵本『へんてこパンやさん』シリーズ(フレーベル館)など多数。岳泉会著書は『よくばり温泉マウンテン』(パイインターナショナル)。