フィンランドの森の恵み

あの人の素敵暮らしを拝見 2020.09.09

フィンランドの美しく儚い夏。
楽しい時こそ、時が経つのも早いもので、夏はほんの一瞬の夢のような時間です。

日照時間も長いため、夜も真っ暗にならず、日が昇るのも早く、夏の間は眠りも浅くなりがちで、夢の中で暮らしているような感覚になることも。色とりどりの花が一斉に花を咲かせ、虫たちも忙しなく働きまわり、人々も今という時を楽しもうと、エネルギーに満ち溢れているように思います。

夏の楽しみはたくさんあるのですが、今月は「集めることの喜び·楽しみ」として、いくつか夏のアクティビティをご紹介したいと思います。
 

■ 集めることの喜び·楽しみ、ベリー摘み

子供から大人まで楽しめるのが、ベリー摘み 。6月頃から、野いちご、ブルーベリー、ラズベリー、リンゴンベリー(こけもも)などなど、たくさんのベリーが実をつけます。
フィンランドでは、「自然享受権」が認められていて、誰も人の住んでいない森で、自然と親しみ、きのこやベリーなどを採集することができます。

私たちも娘が赤ちゃんの頃から、一緒に森に行ってブルーベリー摘みを楽しんでいます。それぞれ小さな容器を持って、森に入り、自分のペースでつまみ食いをしながら、ベリーを摘んでいきます。
私たちはだいたい1リットルくらいの大きさの容器がいっぱいになるくらい摘みます。
 
 

摘んできたフレッシュなベリーはヨーグルトと一緒に食べたり、ブルーベリータルトを作ったり。ベリーの豊富に採れる夏は、体がベリーでできているのではないかと思うくらい食べます。
夏は屋外マーケットで色とりどりのベリーが売られていて、大きな箱を買ってきて冷凍し、一年中食べ続けるのも冬の長い北欧ならではの習慣です。
 
 

毎年、夏が終わりに近づくと、今年も広大な森に一体どれだけのベリーやきのこが残っているのだろうと、ついつい果てしない想像をしてしまいます 。

自分で採ったものを食べることは、自然から頂いた命が自分の命につながっていくという原体験につながります。こんなシンプルで、素晴らしい体験が孫の孫の代まで続いて行くことを願うばかりです。

Profile

島塚絵里さん

島塚絵里さん

ヘルシンキ在住のテキスタイルデザイナー。
2007年に移住し、アアルト大学でテキスタイルデザインを学ぶ。マリメッコ社のアートワークスタジオでデザイナーとして勤務したのち、2014年より独立。現在はマリメッコ、サムイ、キッピスなど国内外のブランドにデザインを提供している。Pikku Saari(コッカ社)というテキスタイルブランドをプロデュースしている。サントリー、オールフリーのCMの衣装デザインを担当。2018年、宮古島にオープンしたHotel Locusのオリジナルテキスタイルをデザイン。