本格的!天然素材のみで直す、本漆を使った金継ぎをやってみた!その2

投稿日:2021年6月25日(金曜日)


こんにちは。フェリシモ女子DIY部ちまこです。

天然素材である「本漆」を使った金継ぎ、第2回目です。
前回の記事では欠けた器の「欠け」部分を埋める工程を行いました。

今回は、割れた器を金継ぎするため、割れた部分の接着をしていきます。
下の写真のように、今回の工程ではマスキングで固定して、2~3週間乾かすのが最終着地点になります!金を施すのはまだ先……
気長にやっていきますよ~~。

本漆を使った金継ぎ完成品

それでは実際の作業に入っていきましょう!
使うものは、小麦粉、水、生漆(これが本漆です)、砥の粉、竹べら(大・小2種)、マスキングテープ、ダイヤモンドやすり、パレット、ゴム手袋です。

素敵なミルクピッチャーですが、取っ手が3つに割れてしまっています……。悲しい。
幸いにもパーツの欠損がないので、すべてを接着するだけです!よかった~。

素敵なミルクピッチャーですが、取っ手が3つに割れてしまっています

まずは下準備から。
ダイヤモンドやすりで割れた部分の角を取るようにやすります。

ダイヤモンドやすりで割れた部分の角を取るようにやすります

器がざらざらな場合は、マスキングテープで接着面周辺を覆うようにカバーしましょう。(前回と同じです)

次に、接着剤を作る工程に入ります。
小麦粉に少量の水を入れ、ヘラで練ります。水加減はガムや耳たぶ程度。

小麦粉に少量の水を入れ、ヘラで練ります。水加減はガムや耳たぶ程度

そこに生漆を10対8(小麦粉:生漆)ぐらいの割合で入れます。この加減がとても大事だそうです!
そしてよく混ぜる。
下の写真の茶色いのが、すべて混ざったもの。
これが「麦漆」と呼ばれ、接着剤となります。お米のでんぷんが糊になるのと同じように、小麦粉も糊のように働きます。漆自体にも接着する作用があります!

ヘラは竹の割りばしで自作したもの。割りばしで混ぜてるように見えますが、実はヘラです。
机の端には、あらかじめマステを切って、スタンバイさせておきましょう~!

「麦漆」と呼ばれ、接着剤となります

すべての断面に、先ほどの「麦漆」を薄めに塗ります。※みなさんはゴム手袋などを着けて作業してくださいね!

すべての断面に先ほどの「麦漆」を薄めに塗ります

まずは3つに割れた取っ手のパーツ同士をぎゅっと合わせて、グリグリして、正しい位置に合わせ、接着します。

まずは3つに割れた取っ手のパーツ同士をぎゅっと合わせて、グリグリして、正しい位置に合わせ、接着します

3つのパーツがくっついたらマステで固定。その後、同じようにして本体に接着します!
接着した部分を、マステですべて固定しました。

3つのパーツがくっ付いたらマステで固定

下の写真の黒いお茶碗は、側面がパリッと剥がれるように割れていました。
ここにも「麦漆」を塗って……

側面がパリッと剥がれるように割れていました。ここにも「麦漆」を塗って

剥がれるように割れたパーツを、ぎゅぎゅっと接着。

剥がれるように割れているパーツをぎゅぎゅっと接着

これでオッケーです!

いずれも、前回のラスト同様、「室」(むろ)と呼ばれる湿度を高めにした箱の中に入れます。
私はプラスチック製のコンテナや段ボール箱の内側に大きい袋を仕込んで、ぬらしたキッチンペーパーを入れて、そこに器を入れています。
約2~3週間乾燥するまで待ちます。
ぬらしたキッチンペーパーは、湿度が低い冬場は途中で再びぬらしてもよいですが、そのままでも大丈夫です!

「室」(むろ)と呼ばれる湿度を高めにした箱の中に入れます

前回、欠けを埋めた器たちですが、1回で埋め切れていない部分を、この機会に再度埋めていきました。

使った道具はテレピン油をティッシュにつけてきれいにふき取り、片付けましょう

使った道具はテレピン油をティッシュにつけてきれいにふき取り、片付けましょう。

ふぅ~これで今回の作業は終了。
次は、今回接着した部分をキレイに整える作業と、欠けを埋めた器たちをやすりで整えていこうかと思います!お楽しみに~♪

関連記事


コメント

コメントはブログ管理者が公開するまで表示されません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

※本名など個人を特定できる情報の入力はご遠慮ください。