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暮らしをつくる、ちいさな手づくり

神戸・六甲に暮らす、料理家で文筆家の高山なおみさん。引っ越してきてから、親しくなった友人のお母さまに手ほどきしてもらって、手縫いを楽しむようになりました。「ずっとやりたかったけど、学校の家庭科は苦手だったし、ミシンもなかったから、なかなかできなかったんです。だけど糸を通して、ゆっくりゆっくり縫っていく彼女を見て、手縫いする姿って、とてもいいなと思ったんです」。明るいうちに仕事が終わったら、窓辺で暗くなるまでちくちく。縫い物する時間が、いまではごほうびです。

  • 手を動かして自分らしく暮らす

  • 神戸でひとり暮らし7年目。ひとりの時間が増えて、最初は心もとなかったという高山さん。時間があくと縫い物をするようになりました。「ひと針ひと針が模様になり、厚みになる。できあがりも成長も目に見える、確かな時間になるんです。料理は食べたらなくなるけど、着たり、誰かにあげたりできるのもいいですね」。刺しゅうして、繕って、自分らしさも愛着も増していきます。 「でこぼこしているところもあるけれど、自分の性格もそうだからなんだか安心します。不器用だけど、 “これでいいんだ”って思えるようになりました」。

  • でこぼこしていても愛しい

    前の日のハンバーグをほぐして、
    お昼は焼き飯に。

    飾りテープで
    カーテンをかわいく。

    古シーツは枕カバーに作り直し、タオルは使い込むほど肌になじむのでほつれたところはバイアステープで縁取りして、工夫して使い続ける。

  • あるものを生かす

  • 色柄が気に入っているのに、決まってかかとが擦り切れてしまう。好きな靴下を使い続けたくて、高山さんはダーニングを始めました。「まわりから繕っていくやり方で、最初はおぼつかなかったけれど、だんだん慣れてきました」。ダーニングした靴下はよりかわいく丈夫になりました。ハワイ島で買った布で友人が縫ってくれたスカートはエプロンにつくり直し。「布を買った時のこともよく覚えていて、引っ越す時に持ってきたんです。だけど、年を重ねるとスカートとしてははきにくくて。ほどいてひもを付けて、エプロンにしました」。「好きなものは捨てどきがわからなくて」と、高山さん。繕って、つくり変えて、ずっと一緒に。

  • 擦り切れた部分にダーニングきのこをあてて繕う。

    好きだから使い続けたい

    13年前に友人が縫ってくれた
    スカートをエプロンに仕立て直し。

  • ダーニングをかわいく楽しむ
    レッスンキットはこちら
  • 刺しゅうの時間

  • 「刺しゅうすると、そこが強くなる。丈夫にするためでもあるんだなって、やっているうちにわかってきました」。高山さんの刺しゅうはあるものを生かすため。裏側にステッチを入れて表裏どっちもはけるようにしたスカート、しみ隠しの刺しゅうはもともとあったみたいになじんでいます。「しみを隠すときは囲うようにステッチしていきます。何かの形を作ろうとするより、その方が抽象的でおもしろいものになるから。料理もそうですが、やり過ぎは苦手。素材を生かして、おおらかなものにしたいんです」。続きは、明日。そう思えるのも、刺しゅうの好きなところです。

  • 刺しゅうの時間はごほうび

    音符のような刺しゅうはテーブルクロスに
    付いたワインのしみ隠し。

    お気に入りの生地で手縫いしたスカート。裏側もかわいいので、裾裏にステッチを入れてリバーシブルではけるように。

  • 自由に刺しゅうを楽しめるようになる
    刺しゅうのレッスンキットはこちら
  • 植物を愛でる

  • 絵本をつくるようになって、絵が身近になった高山さん。部屋の片隅にアトリエのようなスペースをつくり、気が向いたときにいつでも描けるようにしています。モチーフにするのは、花や鳥、小物といった身近なもの。この日、絵にしたのは散り落ちた、チューリップの花びら。「花は咲いているときだけじゃなく、散っても枯れてもきれい。絵本をつくり始めて、はかなさのひそむものをじっと見るようになりました。ドライにしたり、押し花にしたり、変わっていく姿を残します」。最後まで、味わいつくす。ものを大事に使い続ける気持ちと、通じることかもしれません。

  • 花びらや野花を
    本に挟んで押し花に。

    花のはかなさを描いて残す
  • 花を楽しむ刺しゅうキットはこちら
  • 最後に、高山さんといえばやっぱりお料理。手芸のおともに、簡単にできて季節のフルーツで楽しめるとっておきのデザートを紹介していただきました。

  • 高山さんのちいさなおやつ ヨーグルトクリームのパフェ ヨーグルトクリームのパフェ
  • ■材料(1人分)
    A:ヨーグルトクリーム
    ヨーグルト(プレーン)大さじ2
    生クリーム大さじ3
    きび砂糖大さじ1/2
    カステラ(2cm厚さ)1/2切れ
    季節のフルーツ
    (今回はいよかん)
    適量
    ■作り方

    カステラとフルーツをひと口大に切る。
    ボウルにAを合わせ入れ、
    7分立てくらいにもったりと泡立てる。
    器にヨーグルトクリーム・カステラ・フルーツの順で
    重ね入れ、最後にヨーグルトクリームをのせる。

Profile
高山 なおみさん

料理家・文筆家。神戸・六甲でひとり暮らし。『本と体』(アノニマ・スタジオ)、『自炊。何にしようか』(朝日新聞 出版社)、『日めくりだより』(扶桑社)など、料理本からエッセイ、絵本まで、日々の中で感じたことから本をつくる。(イラスト・手描き文字:高山なおみ)

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