今日作って明日着られる服・Sarigenaku × 織物産地・富士吉田市 / Couturier 2025-’26秋冬新作キット

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Couturier 2025-’26秋冬新作より、リネンの生地でつくる服、ノーカラージャケットのソーイングキットが完成しました。誰が着てもサマになる、未来の私が「作ってくれてありがとう」と言いたくなるような普遍的に心地いい服。ブランド「Sarigenaku[サリゲナク]」さんデザインのジャケットを山梨県富士吉田市で丹念に織られたリネンを使って仕立てます。 

誕生までのストーリーを追ってみました。

スローな織機でていねいに。着るほどに魅力が増していく富士吉田生まれのリネン生地

山梨県富士吉田市は、富士山の雪解け水という自然の恵みを生かしながら、織物産業が発展してきた地域です。かつてはスーツの裏地の一大産地として栄えましたが、時代と共に裏地の需要が減少し、現在では多様性に富んだ生地づくりが行われています。とはいえ、業界ではいまだに「裏地の産地」というイメージが残っていて、その変化に気づいている人はまだ多くありません。

今回案内役を務めてくださった「サリゲナク」さんは、生産者と使い手のどちらにも寄り添う視線で、信頼あるものづくりをされているブランドです。彼らにとっての「本当によい生地」とは、ただ高価な原料や高度な技術で作られたものではなく、「使う人にとって心地がいいか、どれだけ先の風合いを想像しているか」を大切にして織られている生地のこと。そんな思いを体現する生産者としてご紹介いただいたのが、今回のリネン生地の織り手である「テンジンファクトリー」。

代表の小林新司さんは、ふだんからタオルやシーツなどの肌に直接ふれる製品を開発しているということもあり、「使い込んだ1年先、10年先にお客さまがどう感じるか」までを想像して布を織られています。その姿はまるで、未来へと向かうタイムマシンをつくっているようでもあります。

効率や商業性を追わず、旧式のシャトル織機を使って、1日わずか15メートルほどしか織れないスローなペースでていねいに。糸に負担をかけないことで、アンティークリネンのような奥行きのある織り目や、どこか懐かしさを感じる豊かな表情が生まれます。

サリゲナク × テンジンファクトリー
共にジャケットをつくりあげた、代表の二人の想い

「包まれて心地よい」と思えるやさしさとあたたかみは、目には見えず、言葉でも表せない、織り手の小さな小さな想像の積み重ねの結果。このキットを通してみなさまの想像をふくらませるお手伝いができたらと願っています。
ーーサリゲナク 東出 結城さん

自分で作ったお洋服というのは特別なもの。せっかくなら、お客さまにお洋服を育てる喜びを感じていただけたら……という思いで、自信を持っておすすめできるリネンを織りました。ぜひ長く着ていただいて、着るほどに肌になじむ風合いのやさしい変化を楽しんでいただけたらうれしいです 。
ーーテンジンファクトリー 小林 新司さん

希少なリネンを余さず使うジャケットのみんなに似合う形の不思議

テンジンファクトリーさんが織り上げたこの贅沢な生地で作るジャケットのデザインを、サリゲナクさんが考えてくれました。目指したのは、せっかくの希少な生地を余さず使って、年齢、性別、季節、時代も超えて着られる奇跡のような一着。

リネン本来の風合いが生きた生地は、サンドベージュに黒いセルヴィッチ(耳)がアクセント。

しかも作るハードルを下げる工夫を随所に盛り込みました。パーツと曲線が少ないパターンに加え、扱いやすいようのり付け加工した生地は、裁断も縫うのも簡単。さっとはおればサマになり、今日作ったら、ずっと先の日々にもなじむ一着が仕上がります。

あなたもぜひ、自分の手で心地よい一着を手にしてみませんか。

Designed by サリゲナク
制作は素材作りから。折って畳む構造で素材の魅力を引き出すデザインは、折り紙のように楽しく心地よい。

Textile by テンジンファクトリー
昔のヨーロッパで織られた耳のあるアンティークリネンに魅せられて、古い織り機で布を作っています。また、藍、麻炭、柿渋などの植物染料を用いて水と草木豊かな日本ならではのリネンも作っています。

 

 

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