フランス職人に学ぶ 活版印刷のワークショップ体験

2016年6月28日(火曜日)

20160627_01

ボンジュール! おとめです。南仏はすっかり夏の気配です。いろんなイベントが行われる季節、おとめの住む村の近くで開催された「アーティスト本マーケット」にて活版印刷のワークショップに参加してきました。

昔ながらの活版印刷

20160627_02

このワークショップは、活版印刷で手作りの本を作っているという職人さんによって行われました。アルファベットの種類はこの通り。

さっそくやってみました

20160627_03

アルファベットの文字を探して、「arbre(木)」という言葉を並べてみます。そしてローラーで、インクを伸ばし、文字の上でまんべんなくこすります。

ひとつずつ昔ながらの手作業

20160627_04

きちんと文字の高さが合うようにします。新聞紙2枚をはさんで、プレスを手動でまわします。
「arbre」の文字が刷り上がりました!

文字以外にもいろいろな版がそろっています

20160627_05

そのほかにも、イラストなどの版もたくさんあるので、これらと文字を組み合わせて印刷すれば、簡単な絵本も作ることができます。

今度は違う言葉でもチャレンジ

20160627_06

今度は、ちゃんと白紙を用意して、もう少し長い言葉を印刷してみました。「ART du THE (茶術)」。文字が3行に渡るので、文字の隣に空いてしまうスペースもきちんと埋めてセロハンテープでぐるりと巻き、固定します。

白紙なので慎重に

20160627_07

インクをのせるとこんな感じ。印刷する白紙を置いて、新聞を上から敷いてぐるっとゆっくりプレスをまわします。

時間をかけて作ることの価値

20160627_08

インクが多すぎました……。こんな風に文字と文字の間のスペースを調節したり、文字がずれないように固定したりする作業を考えると、行が増えるほどとても手間がかかるのが、よくわかります。それでも活版印刷で本を手作りしている職人さんが、まだ存在しているのがスゴイ!
でも、ワークショップに参加した人々は、「インターネットで誰とでも気軽につながることができる時代だからこそ、時間をかけて活版印刷でカードや絵本などを作ることの価値が見えてくる」という感想を持っていました。

手づくりでも、世界各国に伝わる伝統刺しゅうなど、ずっと守り続けられている技法はいろいろありますよね。難しいことではあるけれど、いつまでもこの伝統技術が続いていって欲しいと、このワークショップに参加して思ったおとめでした。
次回の寄稿の時はもう夏日になっているかもしれません。 A la prochaine(また次回)!

クチュリエクラブ会員誌『クチュリエの種』でも、「おとめの旅するクチュリエ日記」が人気連載中です!

特集を見る