手づくり文化を支える職人さんの工房を訪ねて

2016年7月1日(金曜日)

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バスケット形お裁縫箱の伝統の技術を受け継ぐために立ち上がった人々、中川満株式会社さんの案内で、いよいよこの道60数年の佐藤さんの仕事場へ。中川さんは佐藤さんの仕事場を訪れるたび、材料や道具を無駄にしない、誠実で真摯な日本のものづくりの魂を感じるそうです。

この道60数年、ものづくりの魂を感じる佐藤さんの仕事場

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昔はたくさんの職人さんと分業されていた仕事場も、今では佐藤さんただひとり。道具や材料を手の届く位置に配置し、中央に座ってもくもくと作業する佐藤さん。その鮮やかな手仕事は、見とれてしまうばかり。ちなみに佐藤さんの道具箱は、使いやすいようにふたを外したお裁縫箱でした。

手と体が覚えた手仕事の美しさ

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にこにこと歓迎してくださりながら、手を休めることなく作業を続ける佐藤さん。長い年月をかけて手と体が覚えた感覚で、素早く、正確に、もくもくと編み上げます。布貼りも迷いなく、一度にぴたっと美しく貼り上げる姿には思わず拍手したくなるほど。

現在も、いちばんの腕前を誇る86歳の佐藤さん

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中川満株式会社の長尾さんいわく、編むスピードや目の美しさ、どれをとってもどの職人さんも佐藤さんにはかなわないそうです。今でも全行程をひとりで仕上げられるのは佐藤さんだけ。ご高齢ということもあり、おからだに障らないように、作業の一部を佐藤さんにお願いしているものの、佐藤さんから仕事の催促を受けることもしばしばだとか。

全国から寄せられる感謝のお手紙が何よりも励みに

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そんな佐藤さんが何よりもうれしいのが、全国から届くご愛用者からのお便り。お嫁入り道具だったお裁縫箱を修理して娘さんに譲られた方、服飾の学校に進学が決まったお孫さんへの贈り物として注文された方……。たくさんの感謝の言葉にいつも元気をもらっているそうです。

手づくりを愛する共通の思いで繋がる人と人

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ただ無心に、心を込めて作り続ける佐藤さんからのメッセージは、「大切に使ってほしい」というシンプルなもの。それは、職人さんとしてのまっすぐな生き方を物語っているようでした。そして、私たちクチュリエの愛する手づくりとぴたっと重なる思いでもありました。

手づくりの心を受け継ぐ、クチュリエのオリジナルお裁縫箱

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今回、佐藤さんと中川満株式会社さんの仕事ぶりを拝見して、改めて「やっぱり手づくりっていいな」としみじみ感じました。そして、手づくり・ものづくりを愛する人々の思いや時間がつまった特別なお裁縫箱が、クチュリエのオリジナルデザインとなって誕生しました。クチュリエでしか購入できない特別なお裁縫箱です。

ただいま、こちらのお裁縫箱は、職人さんがひとつずつ丁寧に手づくりして生産をしているため、ご注文数量が生産可能数を大きく上回り、現在、月々の定期便でのお届けが困難な状況となっております。お届けが大変遅くなってしまいますが、もしお気に召してご希望いただけます場合は、下記にてご予約を承っております。ご確認ください。