旅×手づくり / いとしい手づくり

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旅×手づくり

わたしは紙もののクラフトを考えたり、「ゆる文字」という手書き文字を描いたりと、創ることの楽しさを見つけて提案する企画の仕事をしています。仕事だけなく、いつも何か新しいことや組み合わせを考えたり、意外なおもしろさを探している気がします。

そんなわたしの趣味のひとつは『旅先で手づくり』すること。街を歩くとたくさん手に入る紙モノ。ガイドマップやチラシ、かわいいデザインのお店の紙袋、レトロな印刷のお弁当の包み紙やカフェの紙ナプキンやコースターなど。ほぼフリーの収集物で、カバンの中はいっぱいになります。これらを眺めるのは至福のひととき。海外旅行ならなおさら、その国ならではのデザインに出会えてわくわくが増すものです。

数年前のサンフランシスコの少し長めの滞在では、ホテルの部屋で毎晩その日に集まった紙モノをベッドに並べて明け方までクラフトをするのが癒やしのひとときでした。買い物を包んでもらったカラフルなラッピングペーパーの薄紙をお花にしたペーパーフラワーは、帽子につけて歩いて街で褒められたり。ローカルの情報誌のページを細く切って、つまようじに巻いて作ったコマは、カフェで出会った子どもにプレゼント。クラフトは、わたしと街をつないでくれる素敵なツールでもあります。

お菓子の材料売り場で見つけたマフィン用の紙カップは、ホッチキスでとめてボールのような形にし、ストローと交互にひもを通してレイにして。このペーパーレイをサンフランシスコの街角のあちこちにかけて写真を撮りました。暮らすように滞在させてもらった街に、お礼をこめて。そして旅先で作った紙モノは、いまは私の部屋の壁で、街の日差しや気温、旅の日々を思い起こさせてくれます。

監修・ゆる文字プランナー  宇田川 一美
武蔵野美術大学卒業。雑貨や文具のデザイン、ワークショップの講師を務める。著書に『万年筆で書ける 楽しい ゆる文字』など。

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