世代を超えて刺繍ファンのあこがれ、大塚 あや子さんの超ポジティブライフと、気さくでチャーミングなお人柄にふれる楽しいインタビューを5回にわたる連載でお届けします。
お母さまも刺繍作家。ごく自然に刺繍に親しんだ幼少時代
お母さまも日本刺繍とフランス刺繍の作家だったことから、大塚さんにとって刺繍は幼いころから身近な存在。「母の手仕事をそばでじーっと見ているのが好きだったんです。最初に針を持ったのは、たぶん5歳くらい。やりたいって言ったら、特に危ないとも言われず、自由にやらせてくれたんです」。
すくすく育まれた、興味のあることをとことん楽しむ「自由」と「センス」
「実は幼稚園を自主退学したらしくて。10歳離れた兄や姉といつも一緒だったから、同級生の話がつまらなかったのね。当時は、母と仕立屋さんに行ったり、街で見かけた素敵な人の靴やバッグを家に帰って絵に描くのが好きで。そういうこともみんな今につながっている気がしますね」。
CA時代に培われた、本物のアートや文化を見る目と、おもてなしの精神
当時の女性たちの憧れ、外資系エアラインのCA(キャビンアテンダント)に就かれた大塚さん。「CA時代に海外の美術館や博物館、その土地のにおいや空気みたいなものを見たり感じたりしたことは、その後の財産になりました。それにCAというサービス業は、生徒さんに教えるときにも役立っていると思いますね」。
教室は、みんなが心地よくリラックスして刺繍を楽しめる場所
今回取材に訪れた東京・自由が丘の教室兼アトリエ「ECRU」は、石畳がおしゃれな駅前通りに面した素敵な場所。「音楽が流れて、誰もが気分よくなれるように、会話の内容まで気を使っています」。気さくで朗らかな大塚さんのお人柄に、生徒さんからよく「上品なイメージとギャップを感じる」と言われることも。
いつも刺す人が喜ぶものを提案したい
全国の教室で月20回の直接指導に立たれる大塚さん。「各地で待っていてくれる人がいるとうれしいんです」。大塚さんの書籍はヨーロッパやアジでも人気なことから、海外から教室に通われる生徒さんも。「教室も、キットも、書籍も、いつも刺す人が喜ぶものを、きちんと刺せるものを提案したい。そこに自分らしさもプラスする。それがプロだと思っています」。
そんな大塚さんの刺繍をキットで体験してみませんか。次回は「ぷっくりとした立体感がやさしいボタニカルガーデン ウール刺しゅうクッションカバーの会」のキットに込めた思いと、ウール刺しゅうをきれいに刺すコツを紹介します。
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