色・伝統模様・技法ー魅力ある編み物が生まれるヒミツ。

2017年1月7日(土曜日)

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ニットデザイナーの風工房さんインタビューの連載第2回目。前回は子どもの頃からデザイナーになるまでの経緯や編み物への思いなどをお話いただきましたが、今回は、創作活動についておうかがいします。人を惹きつける作品がどのように生まれるか、得意とされる配色や柄模様についても語っていただきました。

編むのが楽しくなる、色の魅力

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大学生時代に学んだ、面を分割して色を塗る「平面構成」で色感覚を培われたという風工房さん。絵も色遣いが美しいものに魅力を感じるそうで、そのようなものが記憶に残り、デザインするときに出てくるのだとか。特に自然が創り出す色はすべて美しく、どの色も愛おしく感じるそうですが、そのなかでも好きなのは寒色系で、気がつくとブルー系の色を選んでいることが多いのだそう。

糸の渡り、編みやすさも考えた図案づくり

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図案は伝統模様から選ぶことが多く、特に2色の編み込み模様は裏の渡り糸があまり長く渡らないように気をつけているとのこと。伝統模様で残っているものは、そこが考慮されていて編みやすいものが多いのだとか。より自分らしいものになるよう模様を組み合わせ、たくさん試し編みをされて、自分色を生み出されるのだそうです。

編むことが好き、だからどの技法も楽しい

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風工房さんは棒針編み、かぎ針編み、レース編みと幅広く作品を発表されています。例えば、同じかぎ針編みでも、綿糸や毛糸など素材の違いで別の模様に見えたりします。糸に合った技法で模様や色を選んでデザインするので、どの技法も編んでいて、とても楽しいそうです。

いちばんうれしいのは、編んでるときと出来上がったとき

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作品を創作される中で、いちばんむずかしいと感じる工程と、いちばん楽しいときを教えていただきました。むずかしいのは、糸と合った編み地を見つけるまで。いちばん楽しいのは、編み地を編んでいるとき。そして、作品になってできたものがイメージどおりだったときだそうです。

自称、体育会系デザイナー

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実は、風工房さんはからだを動かすのが大好き。暇があれば歩いたり泳いだりの自称体育会系デザイナーさんなのです。創作への刺激は、仕事場がある東京以外の都市を訪れて歩きまわることだそう。作品のイメージとは少し違う一面を持ち合わせた、アクティブな素顔も垣間見られました。
次回の最終回では、風工房さん監修コラボの新キットについてご紹介します。

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