【図案あり】初心者にもわかるハーダンガー刺繍の刺し方

2019年10月30日(水曜日)

ハーダンガー刺繍 ピンクッション

刺繍をしたあと布を切ってかがるなど、一手間加えてできあがるハーダンガー刺繍。北欧のノスタルジックな模様はできあがるたびにときめきます!

ハーダンガー刺繍とは?

布目を数えて刺繍したあと、織り糸をカットして、残った織り糸をかがるのが特徴の、ノルウェーの伝統的な刺繍技法です。太さの違う2種類の糸を使うことが多く、幾何学模様の力強さと、レースのような繊細さの両方を併せ持つのが魅力です。

材料と道具

糸のほか、そろえる材料は以下の通りです。

・刺繍布

コングレスなど、縦横が均等に織られた布。初心者さんには、コングレスなど織り目のはっきりした布がおすすめです。

・刺繍糸

コングレスには、8番糸・5番糸が適しています。

刺繍糸 8番・5番

・クロスステッチ針
※先の丸い針を使用します。

・よく切れる先のとがったハサミ

・しつけ糸

・マスキングテープ(あれば便利)

ハーダンガー刺繍の刺し方

布に下準備をしてから、ステッチを始めていきましょう。

◇布の準備

刺繍をする前に、布の下準備が必要です。

布の準備をしよう

布端にほつれどめ(しつけ糸でまわりをかがる、またはマスキングテープを貼る)をし、しつけ糸で中心から4目ずつの印をつけます。(これが刺繍をする際のガイド線になります)

◇ストレートステッチを刺します

刺繍糸の5番を使用します。

・刺し始めA

ストレートステッチはこの方法です。

ハーダンガー刺繍 刺し始めA 手順①

玉結びをせず、糸端を1〜2cm残して、後のステッチで隠れる場所の中央付近から表側に針を出し、1目下に針を入れます。(1目返し針をします)

ハーダンガー刺繍 刺し始めA 手順②

刺繍図案のスタート位置から針を出し、刺繍図案に沿って刺し進めます。

ハーダンガー刺繍 刺し始めA point

布の裏側では、刺し始めの糸端をくるむように糸を渡し、数目刺したら余分をカットします。

ハーダンガー刺繍 ストレートステッチ 手順①

刺し始めは玉結びをせず、1針すくって刺し始め位置に針を出します。

ハーダンガー刺繍 ストレートステッチ 手順②

布目をすくって針を出し、図案を参照して、刺していきます。

ハーダンガー刺繍 ストレートステッチ 手順③

角まで刺したら向きを変え、同様にストレートステッチを一周刺していきます。

ハーダンガー刺繍 ストレートステッチ 手順④

裏に渡っている糸に通し、途中で織り糸を1本すくい、糸を処理します。

・刺し終わり

特に指定のない場合の刺し終わり方です。

ハーダンガー刺繍 刺し終わり 手順①

針を布の裏側に出し、図のように裏に渡っている糸の間に通し、途中で布の織り糸の1本をすくいます。(布の表にひびかないようにしましょう)

ハーダンガー刺繍 刺し終わり 手順②

手前の1本の間に通し、裏に渡っている糸を割るように数本くし刺しにして戻ります。

ハーダンガー刺繍 刺し終わり 手順③

糸を引いて根もとで余分をカットします。

ハーダンガー刺繍 刺し終わり 手順④

新しい糸で、刺し始めの始末をしてから刺し進めます。

ハーダンガー刺繍 ストレートステッチ 手順⑤

ストレートステッチができました。

◇織り糸をカットして抜きます

よく切れる先のとがったハサミを使いましょう。

ハーダンガー刺繍 織り糸をカットして抜きます 手順①

カットするのはここ! ※写真の青部分に注目。図案のカット位置も参照

ハーダンガー刺繍 織り糸をカットして抜きます 手順②

織り糸を1本ずつカットします。刺繍糸をカットしないよう、布に対して垂直にハサミを入れるのがポイント!

ハーダンガー刺繍 織り糸をカットして抜きます 手順③

カットした織り目を引き抜き、そっと真横に引っ張ります。邪魔になる部分のしつけ糸をカットして外します。

ハーダンガー刺繍 織り糸をカットして抜きます 手順④

織り糸がすべて抜けました。

◇残った織り糸をかがります

今回はマルティーズクロスステッチをします。

・刺し始めB

マルティローズクロスステッチはこの方法です。

ハーダンガー刺繍 刺し始めB 手順①

玉結びをせず、布の裏に渡っている糸の間を通し、手前の1本はとばして、図のように糸の間に通して戻します。

ハーダンガー刺繍 刺し始めB 手順②

もう1度端のステッチ1本をすくい、糸を引きます。針をスタート位置から表側に出します。

ハーダンガー刺繍 刺し始めB 手順③

刺繍図案に沿って刺し進めます。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順①

裏に渡った糸にからめて刺し始め、織り糸の間から表に針を出します。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順②

織り糸2本が半分ずつくらい隠れるまで巻きかがり、右斜め上の織り糸をすくいます。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順③

②の織り糸の残り半分が隠れるまで、8の字を描くように2辺の織り糸をかがります。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順④

残り半分の織り糸が隠れるまで巻きかがります。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順⑤

1つめのブロックが刺し上がりました。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順⑥

90°回転させ、同じように2つ目のブロックを刺していきます。

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順⑦

4ブロックともかがり終わったら、裏で糸を始末します。※刺し終わり参照

ハーダンガー刺繍 残った布をかがります 手順⑧

残っているしつけ糸をすべて外したら、できあがりです!

◇ピンクッションに仕立ててみました!

ハーダンガー刺繍 ピンクッション

手づくりが楽しくなる、かわいいピンクッションの完成!

図案

ハーダンガー刺繍の図案はこちら

憧れの繊細な刺繍は、少しずつステップアップを目指そう!

布目を数えてステッチしたり、織り糸を1本ずつカットしたりと、細かい作業を繰り返して作るハーダンガー刺繍。まずは初心者さん向けの材料を使って、手順をきちんとマスターしていくことをおすすめします。きれいに仕上げるコツは、とにかくていねいに、身長にひとつひとつの工程に取り組みこと。優雅な気持ちで取り組んでくださいね。

クチュリエブログでは、刺繍はもちろん、裁縫、手編みなど、さまざまな手づくりのコツをお届けしています。手づくりキットを販売しているクチュリエショップや、公式SNSアカウントもお見逃しなく!

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あこがれの美しい作品へステップアップ ハーダンガー刺しゅうレッスンの会

あこがれの美しい作品へステップアップ ハーダンガー刺しゅうレッスンの会

繊細なカットワークを組み合わせたノルウェーの美しい伝統刺しゅう、ハーダンガーの技法を学べるレッスンキット。デザイン・監修は、美しい作品で定評のある御園二葉(みその ふたば)さん。何からどう始めていいかわからないハーダンガーを、毎月、基本のミニドイリーでしっかり練習してから応用の布小物へと進めます。生地には、ドイツのツヴァイガルト社製の刺しゅう用布を使用。月を追うごとにステップアップしながら、うっとりするような北欧のカットワークを楽しくマスターできます

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