みなさまとともにこれからの未来の暮らしを作っていく取り組みのために設立された
「フェリシモ　たすけあい基金」より、難病児に付き添う親たちへの支援を実施いたします。（※このプロジェクトへの支援は緊急事態宣言解除前に決まりました。）

コロナ禍により経済的状況が悪化した病気の子どもを抱える家族は少なくありません。子どもが長期入院中の経済的に厳しい状況にある家族に退院まで伴走し、月に２回食品・生活衛生用品を提供します。

NPO法人キープ・ママ・スマイリングの光原です。
私たちは、入院中のお子さんに付き添うお母さん、ご家族を「食」で支援する活動を行ってきました。一流シェフ監修の美味しい缶詰 ＜ミールdeスマイリング＞ を開発し、各地の小児病棟で付き添うママたちに届けてきました。

昨年から、コロナ感染症対策に伴う付き添い制限で、小児病棟に泊り込む付き添い者の環境がより大変な状況になりました。感染拡大防止のため、子どもと一緒に病棟に泊まり込み、付き添う家族の交代が禁止されたり、外出回数・時間制限がなされたことによって、特に母親の負荷が高まり、今まで以上に心身ともに疲弊する状況になりました。

そこで私たちは、付き添い生活をサポートするため、食品、マスク、消毒薬、日用品などを詰め合わせた「付き添い生活応援パック」を、病棟に長期間泊り込むご家族に、無償でお届けする支援を始めました。（※「フェリシモ　たすけあい基金」から第１回目の支援「コロナ禍の小児病棟付き添いママを支援『付き添い生活応援パック』」の報告はこちら）

これは心身ともに疲弊している付き添い者の心と体の健康を支えることを目的に、みなさまからのご支援もいただき、2020年10月のスタートから今までに約1,500名のお母さんたちに「 付き添い生活応援パック 」をお届けすることができました。

この活動を行う中で、「付き添い生活応援パック」の申し込みの際や、受け取った方からのアンケートに、経済的な苦しさを訴える声が少なからず見られました。そもそも病気の子どもを抱える家族は、平時より経済的に困窮していて、コロナ禍によってさらに経済的状況が悪化していることから生活・衛生用品の調達を控えている人も少なくありません。

そこで、私たちは新たな支援を始めることを決めました。子どもの入院に付き添う家族が、できるだけ病棟から外出することなく、子どもの退院までの期間を安心して看病に専念することができるように、伴走し、その方の状況に必要とされる生活・衛生用品を月２回提供します。

長期入院が必要な子どもを育てている経済的に苦しい状況にあるご家族を継続して支援するために、まずは30名限定で４ヵ月分の予算を確保してスタートしましたが、想像以上に入院期間が長い難病児を育てているご家族も多く、退院までの支援は厳しい状況になっています。

＜支援内容＞

コロナ禍でより経済的に苦しい状況になっている、お子さんの入院に付き添うお母さん・ご家族に、応援物資をお届けし、LINEで伴走することで、付き添いの日々を物理的にも精神的にもサポートします。

基金を活用することで、経済的に苦しい状況にある長期付き添いママ30名の継続サポートを、当初の４ヵ月から６ヵ月に延長して実施します。

また、毎月２回、食品や衛生・生活用品を送るため、応援物資の購入費と発送用段ボールの購入に活用します。

＜期待される効果＞

小児病棟で子どもと一緒に泊り込むご家族（主にお母さん）は、自分たちの食事が出ないことがほとんどなので、 子どもが眠る隙間時間を利用しながら、自身の食料の調達を院内のコンビニ・売店に頼っています。

狭いベッドで細切れの睡眠、栄養バランスが取れるとはいいづらい食事。病児の治療への不安・ストレスが相まって、体調を崩す人も多くいます。また、コロナ禍の院内感染への恐怖から、これまで以上に付き添い者同士の交流が減ると、孤独感は増す一方です。

コロナ禍で経済的状況がさらに悪化したことに加えて、付き添い中の日々の洗濯や付き添いベッドレンタル代、冷蔵庫利用料、付き添い者の食費などの支出もかさみます。そのうえ、ひとり親家庭では、子どもが入院すると仕事を辞めざるを得なくなる場合もあります。

コロナ禍での子どもの入院を機に、子どもの病気への不安、経済的な苦しさを感じているご家族に寄り添い、LINEを活用して伴走しながら、月に２回の頻度で、その方が今必要としている食品や生活用品を届けることは、経済的なサポートだけでなく、いつでも相談できるという安心感、また、自分を応援してくれる人がたくさんいるといううれしさから、孤独感も解消されます。
何より子どもにとっては、お母さんの笑顔が一番の薬になります。

■経済的に厳しい状態にある難病児の親支援「付き添い生活サポートプラス」
実施場所 ： 日本全国・小児病棟
実施期間 ： 2021年8月～
・キープ・ママ・スマイリングさまのその他の支援活動はこちら

活動レポートが届きましたら、みなさまにご報告させていただきます。