フェリシモCompany

お客さまのやさしさから誕生した新しい宅配サービス。フェリシモの置き配にまつわる10のこと。

「置き配」にしませんか? 応対・サイン不要

こんにちは、フェリシモ環境コミュニケーション事務局のFukuです。

みなさんは、フェリシモが新しい置き配サービスをスタートしていることはご存知ですか?

コロナ禍において、非接触で荷物を受け取りたいというニーズが急増しました。そんななかではじまったのが、運ぶ人にも受け取る人にもやさしいというフェリシモの置き配サービスなんです。今日は、この新しい宅配方法について、新事業開発本部の市橋邦弘さんと、ビジネスプラットフォーム本部の石井陽子さんにお話を聞きました。

話し手: 市橋邦弘さん、石井陽子さん
聞き手:環境コミュニケーション事務局

市橋さんと石井さん

Q1、フェリシモの置き配は、ひとことでいうと、どんな取り組みですか?

石井:ひとことで表現するのは難しいのですが、非対面でお届けすることで再配達を減らし、受け取る人にも、運ぶ人にも、環境にもやさしい宅配方法です。

Q 2、やさしい宅配方法とは、具体的にはどんなものでしょうか? 

市橋:従来の配達は、運送会社さんが手渡しでお客さまに荷物をお届けしますが、フェリシモの置き配は、そもそもインターフォンを鳴らさずに、玄関前や宅配ボックスなどご指定いただいた場所にお届けする独自の取り組みなんです。

置き配のステップ

石井:「置き配」はコロナ禍でニーズが増えて、他社でもどんどんはじまっています。不在の時だけ玄関前に置いてもらうとか、在宅していても手渡しで受け取りたくないのでその場に置いて帰ってもらうなど、配送員が対面で届けられなかったときの代替手段としての「置き配」をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし、フェリシモの置き配は、そもそも“置き配だけ”に特化したサービスなので、玄関先での対応やサインがまったく不要なんです。

Q3、なぜ、“置くだけ”に特化したサービスをはじめたのでしょうか?

市橋:数年前から、宅配荷物の増加による運送会社の業務過多や労働者不足、それに伴う運送料の値上げなど、いわゆる「物流クライシス」が社会課題になっています。私たちダイレクトマーケティングの会社は、商品をお客さまのお手もとに届けてくれる運送会社さんあってこそ成り立っています。運送料の値上げによるお客さまへのご負担をできるだけ減らしたいという思いと、利便性ばかりを求め、運送会社に負担をかけ続けてきたことにより起きた「物流クライシス」をなんとかしたいという気持ちがあったんです。そこで、フェリシモが独自で配達できる仕組みをつくれないかと本気で考え、新しい運送会社「株式会社LOCCO(ロッコ)」をつくりました。最初はフェリシモの関連会社として設立し、その後新しい置き配サービスの構築のために運送会社とシステム開発会社に加わってもらい、今までにない置き配サービス「OCCO(オッコ)」をスタートしました。

今までにない置き配サービス「OCCO(オッコ)」について話すおふたり

石井:私たちが一番に取り組むべきだと考えたのが、再配達の問題でした。最寄りの配達所からお客さまに届けるまでの最終配送エリアにおいて再配達をする回数が増えると、人件費やガソリン代などのコスト、さらに車を動かすことで環境にも負荷がかかります。フェリシモの置き配は、不在かどうかにかかわらず玄関前やお客さまからの指定場所に置くだけなので、再配達の必要がなくなるわけです。

Q4、フェリシモの置き配サービスは、お客さまの声がヒントになったと聞きました!

市橋:そうなんです。フェリシモのお客さまのやさしいお心遣いが事業のヒントになったんですよ。置き配事業を考えはじめたころ、お客さまにグループインタビューをする機会がありました。さまざまなご意見があったのですが、「(通販でよく買い物をするので)1日に何度も荷物を届けにきてもらって、運送会社さんに申し訳ない。できることなら、近くまで自分で取りに行って、お隣さんの分も一緒にピックアップしますよ!」と言ってくださったんです。私たちはそのやさしさに感動しました。そして同時に、「なるほどその手があるのか!」とひらめいて、仮に最終配送だけでもお客さま同士がお届けしあう運送スタイルが実現できたらすごいことになるぞ、と。それがヒントになって、現在のフェリシモの置き配の仕組みができたんです。

フェリシモの置き配の仕組みについて話す市橋さん

Q5、お客さまの声をもとにして生まれたとは、フェリシモらしいエピソードですね!ところで、運送会社さんの負担が減るとのことですが、一般的な宅配サービスとの大きな違いはなんでしょうか? 

石井:フェリシモの物流センターから、各地域へ荷物をまとめて運んだ後、各地域で提携しているパートナーさんが、お客さまのご自宅まで荷物を届けてくれるんです。この、“配送パートナーさんによる配達”が最大のポイントです。

市橋:配送パートナーには、ポスティング会社や新聞販売所などがあります。運送会社ではないけれど、その地域の地理に明るく、空いた時間ができることもある業態の方たちと提携して、フェリシモの荷物を一緒に運んでいただくという仕組みなんです。

石井:配達するために必要な端末は、配送パートナーさん向けの専用アプリを開発したので、スマートフォンさえあれば誰でも配達可能なんです。今後はギグワーカーさんと呼ばれる、スポットで仕事を請け負っていただける個人の方たちとの提携も考えています。近ごろよく見かけるフードの配達パートナーさんを想像していただくとわかりやすいかもしれません。

石井:また、手渡ししないからこそ、丁寧なお届けにこだわりました。まず、屋外に置く荷物はポリ袋に入れてシールで封かんします。お客さまの大事な荷物が雨風にさらされないようにする工夫ですね。そして置き配で荷物を置いたら、その場所を撮影して、およそ20分以内に写真付きの配達完了メールをお送りする仕組みになっています。一方で、配達する人の負担を減らすために、日にちや時間指定は受け付けていません。また、徒歩や自転車で運べるように、大きな荷物は置き配ではお届けしないようにしています。

通常の宅配方法に比べると、受け取る側に協力してもらうこともありますが、フェリシモの置き配は運び手にとってもやさしい配送方法であることに共感いただければと思っています。

配達完了の様子

Q 6、市橋さんと石井さんは、フェリシモの置き配にどんな気持ちで取り組んでいますか?

市橋:お客さまの声がヒントになって置き配サービスが誕生したように、フェリシモはお客さまとともに、どんどん新しいことに取り組んでいく会社です。自分たちだけのサービスにせず、この宅配事業をオープンプラットフォームとしていろんな人と共有して、そしていつか、お客さまからご近所の別のお客さまへ荷物を届けてもらえるような関係性や仕組みが構築できればいいなと考えています。

今後の置き配について話す石井さん

石井:「ともにしあわせになるしあわせ」という理念に基づく新たな取り組みをお客さまとともに展開し、リリースできたことはとてもうれしいですね。物流クライシスという社会課題に向き合い、解決へ向かうきっかけになればと思っています。

Q 7、フェリシモの置き配について改善したいポイントはありますか? 

石井:お客さまに向けて、フェリシモの置き配についてわかりやすくお伝えしきれていないところが悩みです。置き配サービスそのもののアップデートはもちろんですが、Webサイトでのご案内や、申し込み方法をわかりやすくしていきたいと思っています。

Q 8、お客さまの生の声を聞き、数年かけて実験と実証を繰り返してきたと思いますが、サービスのリリースまでにハラハラしたことはどんなことでしょうか? 

市橋:盗難のリスクは一番の懸念点でした。お客さまの大事なお荷物をお手もとまで責任を持って届けることが、私たちのミッションですから。実験時から試行錯誤した結果、LOCCO独自の「置き配保険」を開発して、万が一盗難があっても100%補償できるようになったので、安心してサービスをご利用いただけます。

石井:私は、お客さまにフェリシモの置き配サービスを受け入れてもらえるのかドキドキしていました。時間帯指定ができず、在宅されていてもインターホンは押さないので、利便性を考えたら、今までの宅配方法の方がいいと思う方が多いのかもしれないなと。けれど、利用者アンケートをしたところ、「配送員さんの負荷が減らせてうれしい」というお声をたくさんいただき、やってよかった!と胸をなでおろしました。

Q 9、社内では、どんなチーム体制で取り組んでいますか?

石井:実は特定のチームというものはなくて、物流やIT、カスタマーサポート、新規事業開発などの関連する部署が社内横断で取り組んでいるプロジェクトなんです。今までに見えにくくなっていた配送員さんの負荷を下げることを目的にしているため、お客さまにとっては不便になる場合もあり、お客さまによりよいサービスを提供したいと考え続けてきたスタッフにとっては受け入れにくい部分もあったと思います。今までの常識を一新しなくてはならないわけですから……。けれど、そこであきらめることなく実現できたのは、どんな事業であっても社会をよくする視点(社会性)を無視してはならないことを社内スタッフみんなが共有できているからだと思います。そしてこの置き配サービスにおいては社内だけでなく、LOCCO社の運送やシステムのプロの存在も欠かせません。それぞれの分野のプロたちが切磋琢磨して実現しているサービスだと実感する日々です。

Q 10、今後の展望をお聞かせください!

石井:対象地域を広げていきたいです。2020年5月に東京都の10区からスタートして、徐々に利用できるエリアが広がりつつありますが、置き配サービスを必要とされているお客さまにまだリーチしきれていないと思います。受け取る人だけでなく、運ぶ人にもやさしいこの置き配サービスが社会に受け入れられて、急がない・対面で受け取らなくてもいい荷物のお届けのスタンダードになっていけばいいなと思います。対象地域の方は、ぜひ登録をお願いします!


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