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2017年度基金活動報告― 「世界の果てまで、最高の授業を届けよう!」への支援(特定非営利活動法人e-Education)

以下の基金から2017年度に拠出した特定非営利活動法人e-Educationさまの活動レポートをご紹介します。

 

インフィニット・ホープ基金からのご支援のおかげで、私たちの活動は3つの大きな進展がありましたので、ぜひご報告をさせてください。

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【1】タブレット導入と、増える女子生徒たち
私たちはこれまでノートパソコンを活用して映像授業を提供してきましたが、「持ち運びにくい」「電池が持たない」といった理由から、映像を見る機器をパソコンからタブレット(大型のスマートフォン)に切り替えることで、タブレットでも見やすい映像教材を新たに作りました。

その結果、タブレットを使うと家でも学習しやすいと言った理由から、女子生徒の入学者数が増加し、そのうち2人の女子生徒がNo.1国立大学であるダッカ大学に進学しました。女性の進学率が低いバングラデシュで、田舎の村から2人のトップ大学合格者が出たのは快挙であり、村中が喜んでくれました。

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【2】卒業生たちが「帰ってくる」循環型教育へ
インフィニット・ホープ基金からのご支援で新しく始めた取り組みが「インターンシップ&奨学金」プログラムです。e-Educationの映像教育支援を受けて進学した大学生たちに、奨学金を提供する代わりに地元の中高生に対して学習サポートするプログラムです。

今年は4名のインターン生に奨学金を提供することができ、週末になると首都ダッカから船で数時間かけて移動して、後輩たちに熱心な学習サポートをしてくれました。高校生たちに感想を聞いたところ、「僕もお兄さんのような大学生になりたい」「大学生になったらぜひ地元に帰ってきたい」という希望を多くもらい、このプログラムの意義を感じるとともに、卒業生たちが地元に帰ってくる循環型教育のモデルをより強化していきたいと感じました。

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【3】支援される対象から、支援するリーダーへ
2017年8月末に発生したロヒンギャ難民事件。隣国ミャンマーからロヒンギャと呼ばれるイスラム系少数民族がバングラデシュへ避難してくる大きな事件が発生しました。毎日のように難民が増え、1ヵ月過ぎた頃には50万人近い人たちが避難してきたのです。

「今、僕たちにできることをしたいです!」

こう話してくれたのはe-Educationの元生徒たち。貧困の苦しみを知っている彼らはすぐに行動を始めました。難民キャンプで現地調査を行い、ロヒンギャの人たちが必要としている食糧のリストをまとめました。それを国内外に発信して寄付を募り、2017年中に20万食を超える食糧支援を行いました。

この活動はインフィニット・ホープ基金からご支援をいただき、大学へ進学した若者たちの活動です。彼らは支援を受ける対象から、支援を届けるリーダーへと成長していました。私たちe-Educationは、これからも彼らのような若者の挑戦を応援し続けていきます!

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<現地の様子・現地の声>

e-Educationのプログラムを通じて、ダッカ大学に進学した女子生徒シャモンさんから、感謝の気持ちを綴った手紙とメールをもらいました。

「大学受験のために大都市の予備校に通いたかったけど、女性の一人暮らしは危ないという理由で、両親は許可してくれなかった」
「希望を失いかけていた時、父からe-Educationの取り組みを教えてもらった。あの時e-Educationに出会わなければ、夢は夢のままだったと思います」
「e-Educationの人たち、そして日本の支援者の方々から、様々な方法でなんども励ましてもらってきた」
「私のような田舎の生徒たちにe-Educationの活動を今度は私がサポートすることで、みなさんへの感謝の気持ちを伝えたい」
「そしていつかe-Educationのロールモデルとなるような存在になりたい」

彼女の言葉には、バングラデシュでいまだ存在する教育格差、それを解決できるe-Educationの可能性、日本のみなさまに対する感謝と、それを後輩たちに繋いでいきたいという想いが込められていました。

▼メール(一部抜粋)
“I had long a cherished dream to admit at Dhaka University from my childhood… After completing my HSC Examination, I prepared myself to go to Dhaka. But due to some limitation of my family, I couldn’t do so. In Bangladesh, It’s not so easy for parents to allow girls to live alone in a new place at my age. At the time I just losing my hope, my father told me about “e-Education”… I owe to the founder and authorities of “e-Education”. Otherwise, my dream remains dream. “e-Education” & Japanese supporters motivated me in many ways… I want to show my gratitude by working with “e-Education” to support other rural needed students like me and also proudly want to be a role model of e-Education success story. If there any opportunity to connect with e-Education activities, I will happily grab that”

 

<支援者のみなさまへ>

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「若者たちがテロではなく、未来に向かうために一体何ができるのだろう?」

2016年に起こったバングラデシュのテロ事件以降、私はずっとこの問いの答えを探してきました。悩んでも悩んでも答えは出ず、2017年の5月からバングラデシュを拠点に活動することを決めました。

「私たちe-Educationの活動に、果たして意味はあるのだろうか?」

そんな不安な気持ちを抱えながらバングラデシュでの新しい生活が始まりましたが、私が見たものは間違いなく「希望」でした。

貧困に負けずに大学合格という道を切り開いた学生たち、支援される対象から支援するリーダーへと成長していた卒業生たち。そんな彼女・彼らが持っていた日本の人たちに対する温かい感謝の気持ち。

彼らの想いに触れる度に、私たちがやってきたことに間違いはなく、e-Educationの活動を続けることで、テロのない未来に近づけると信じられるようになりました。

これからも日本とバングラデシュの架け橋になれるよう、最高の授業をバングラデシュの果てまで届けてまいります!

 

前回の報告はこちら

■e-Educationさまのその他の活動はこちらからご覧いただけます。

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