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2012年度基金活動報告 ー ガーナのカカオづくり応援支援(一般社団法人 チョコレボ・インターナショナル)

2012年度に次の基金より拠出した一般社団法人 チョコレボ・インターナショナルさまの活動レポートをご紹介します。

 

 チョコレートの原料となるカカオ。世界の生産の8割、さらに日本に輸入されるカカオの多くを生産しているのが西アフリカのガーナです。ところが現地ではカカオの生産を巡り、森林の伐採や過度の農薬の使用などによる自然環境への影響や、安い賃金による生産者の生活苦と、カカオの生産によって人も自然も大変な状況を抱えるといった深刻な問題が起きていました。

 これらの問題の解決に向けて2009年から、生産者にも消費者にも、そして地球にも優しいカカオ生産を地元の人々と一緒に取り組んでいるのが、一般社団法人チョコレボ・インターナショナルの「ガーナプロジェクト」です。最終的には、持続可能な社会づくりに貢献する企業と顧客開発、生産者との協働により、「国連ミレニアム開発目標 (MDGs) 」の達成に協力することを目指しています。

 「ガーナプロジェクト」は、森を守りながらカカオを育てる「アグロフォレストリー農法」を進め、地元の人々によるガーナ初のオーガニック認証生産者(協同組合COFA/ Cocoa Organic Farmers Association)とともに活動しながら、フェリシモの支援金を活用して、地域づくりや自然環境の保護を図り、人にも自然にも優しいカカオ生産を目指す活動を展開しています。

 まず取り組んでいるのが、植林。開発や金の採掘などにより、年々、木々が伐採され、森の豊かな自然資源が減少し、生物の多様性が失われ始めていることから、カカオの苗木を植えてきました。その数は実に6万本。2011年から12年にかけては、このうちの半分にあたる3万本を苗木から育てました。

 次に苗木から効率よく高品質なカカオの収穫技術に関するワークショップも開催しています。現地ではいまだに自然環境に影響のある化学肥料を使用した農法に頼ったり、技術向上に悩む生産者がいます。こうした生産者を対象に、化学肥料を使わない害虫や病気の管理、収穫前後のプロセスと品質管理の仕方を学び、自然環境を守りながら良質なカカオの生産を図るための具体的な技術や方法をみんなで学びました。さらにガーナ以外の国、主にカカオを消費する日本や海外にいるショコラティエ(チョコレートをつくる職人)やチョコレートメーカーに製品の共同開発を呼び掛け、活動を広げています。

 2014年には森を守りながら植えた苗木の第一号からカカオの収穫が期待されています。人と自然を守るカカオ生産を安定させるためにも、今後はカカオ豆の購入先を確保していくことが重要です。そのため、主にヨーロッパの市場を中心に購入先を開拓・確保し、ガーナの生産者の拡大を図っています。

チョコレボインターナショナル.jpg

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