vol2 色の表現が思いのままに!1人ひとりの個性を“むげん”に広げる500色
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自分の目に映った色を見つける楽しさ
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日本画を生かした古めかしさのある色調と読む人の想像力をふくらますストーリーで、数多くの作品を手がけている絵本作家の谷口智則さん。2004年に出版した『サルくんとお月さま』をはじめ、フランスの『Le petit lezard社』では2007年より毎年新作を出版するなど、子どもから大人まで楽しめる絵本は、国内外を問わず高い人気を博しています。
そんな谷口さんに、500色の色えんぴつを使ってもらいながら、本サイトのコンテンツ『500色の色えんぴつ展覧会“みんなとつながる!どうぶつ”ぬり絵展”』のイラストも描いていただきました。
色えんぴつを使うのはラフスケッチのみで、普段はアクリル絵の具で描いているという谷口さん。
500色の色えんぴつを見て、思わず感動してしまったそうです。
「自分が見ている色を素直に表現できるんですよね。日本には美しい四季があって、花の色や空の色もその時々にちがいます。例えば桜の花びらもただのピンクではないので、500色もあると、これだ!という色を見つけることができるんです。色を選べる楽しさがあって、目に映った色をしっかりと表現できることは、子どもだけじゃなく大人にとっても色彩感覚を磨くいい機会になると思いますね」
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絵の世界観を一気に広げてくれる500色
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『500色の色えんぴつ展覧会“みんなとつながる!どうぶつ”ぬり絵展”』では、谷口さんに描いていただいた4匹の愛らしい動物たちが登場。
どんな風に色がぬられ、命が吹き込まれていくかワクワクすると話してくれました。
「自分の好きな色を見つけたり、普段は使わないような色で自由にぬってもらいたいですね。色えんぴつは500色ですが、混色することで色は“むげん”につくれます。配色や模様、着せる服など、想像もつかないような動物たちが生まれてくるといいなと思っています。1人ひとりの色が個性となって、たくさんつながっていけば本当に素敵ですよね」
動物たちが立つ背景イラストも谷口さんによるもの。
季節感を表現するために空だけでも30色近く使い、なかでも水色系は10色も使ったそうです。
「よく使っていたのは水色系だと『薄氷のはる水たまり』。他にも灰色系の『硝子窓をうつ北風』や『平安京の藤棚』など、くすんだ色を好んで使っていました。
ひとつの色でも明るいものからくすんだものまで色幅があるので、グラデーションの色調がやわらかいんですよ。これは、季節ごとにちがう空の微妙なニュアンスを表現するのにとても役立ちましたし、世界観も一気に広がったと思いますね」
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新しい色彩と出会うから想像力もふくらむ
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色数だけでなく、芯のなめらかさもこの色えんぴつの特長だという谷口さん。実際にイラストを仕上げていくなかで気づいたことのようです。
「この色えんぴつは、芯がガサガサしてなくてとてもなめらか。紙の目にしっかりと色がのり、色ムラもなく繊細に描けるからこそ、混色しても、グラデーションをつくってもきれいに色が表現できるんだと思います。それでまた、新しい色彩と出会うことができるんですよね。想像力もふくらんでいきますし、なにより絵を描くことが楽しくなりますね」
また、下書きのラフスケッチから、自身の作品においても新たな方向性が見えてきたといいます。
「アクリル絵の具で描いているとついつい丁寧に描きすぎてしまい、絵に動きがなくなってしまうこともあるんですよ。今回のラフスケッチを見ていると、下書き状態ならではの勢いと色えんぴつが走っている感じがあって、こんなタッチもおもしろいなと思いましたね。正直まだまだ使ってみたい色もたくさんありますし、この色えんぴつを使って、これまでの作風とはちがう新しい絵本をつくってみたいですね」
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